乙一先生の作品です。4話収録されています。
不思議体験度 ★★★★★
わたし、乙一さんの本が大好きなんです。学生の頃、「夏と花火と私の死体」という本を友だちに勧められて読んで見事にハマってしまって。そしてそれを妹にも紹介して妹も乙一さんのファンです。明日は妹に会って乙一さんの本を借りれるから楽しみで仕方ないです…!
まずは夏と花火と私の死体についてなんですけど、これね、びっくりしたんですよ。ずっと前に読んだ本なのに未だに覚えていて、死体視点の本なんですよね!それがもう斬新で面白くって!最後の犯人とかどうでもいい…と言ってはいけないんですけど、でもそれに目がくらむくらい視点での話の進め方が面白かったんです!夏は終わってしまいましたが、いつの季節に読んでもオススメなので興味のある方は是非読んでみてください。先に夏と花火と私の死体の紹介リンクを貼っておきますね!
話が逸れてすみません(笑)本題の「平面いぬ。」なんですけど、これは4つの話からなっていて、その中でわたしがいいな~と思ったのが「はじめ」と「BLUE」です。
「はじめ」は作り出された空想の女の子。なのにはじめの噂がどんどん広がって…。そのはじめを挟んで不思議な体験をたくさんしていきます。そして最後には…。これはもうわたしは何と表現していいか…、ほっとしたわけでもない、良かったね~、なんて終わり方でもない、良かったような…ちょっと寂しいような…少し複雑な気持ちでした。でもそれが良き!!笑
「BLUE」は設定としはちょっとだけトイ・ストーリーと似ているとこもあるかもしれません。わたしはこのブルーの健気で人を全く疑わないところに心惹かれてしまいました。普通ならあんなに醜い気持ちが溢れてくるのに…辛くて悲しくて、泣きたくなるはずなのに…。それでもブルーは気付いていない様子で、そして乱暴だけど自分を大事にしてくれる存在と出会えて…。ああ、本当に、幸せになって欲しい。ブルーみたいな子は、本当に幸せになるべきだ…。なんて思いながら読んでいました。これは読み終わる時には胸が少しほっとしたような、終わって寂しいような…。そんな気持ちでした。
他の「石ノ目」も「平面いぬ。」ももちろんいい話です!この2つの話も最後には「え!そうだったの!?」と驚かされる展開になっていますのでオススメです!
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